みなさん『不育症』って聞いたことありますか?
多分大半の人が『不妊症』は聞いたことはあっても『不育症』という言葉はあまり聞いたことがないと思います。
我が家は長女が生まれるまで5年掛かりました。
5年の間妊娠してなかったわけではないんです。
何回も妊娠はしたのですがその後うまくいかず流産を繰り返しとても苦しい期間を過ごしました。
実際不育症と言われている人は少なくないと思います。
しかし、流産を繰り返すということを口に出したり、文章に残しておこうと思う人が少ないのだと思います。
検索してもなかなか情報としてないんですよね。
実際、うちの家族にも説明するのが大変で理解してくれていたかどうかも不明です。
ここでは不育症で悩んでいる人の為に、5年間の『不育症』との闘いをまとめていけたらと思います。
何回も自然流産を繰り返す『不育症』
まずは不育症とはいったいどんな病気なのか説明します。
不育症とは2回以上連続して初期自然流産をすると診断される症状です。
ただ、不育症も不妊症のひとつとして括られてはいます。
治療をしようとすると不妊治療の専門医を受診することになるんですよね。
原因は基本的にわからない事が多くて・・・
というか原因がないのがほとんどらしいのですが、2回以上自然流産を行うと不育症と診断されます。
なぜか病気扱いになるんですよね。
65%が原因不明とも言われています。
不育症と診断された後いろいろと検査を行い1つづつ原因と考えられるものをつぶしていくことになります。
我が家が行った治療内容
漢方薬による治療
まず、最初に行ったのが漢方薬による治療です。
漢方薬を飲んで血流を良くして赤ちゃんに栄養が行きやすくします。
この漢方結構いい値段がするのですが原因がわからないのでずっと飲んでいました。
妊娠がわかってからというわけでなく妊娠前からずっと飲みます。
我が家の場合妊娠自体もしやすいというわけでもなかったので血流が良くなることによって妊娠もしやすくなるそうです。
レントゲンにより子宮の形状確認と血液検査
漢方薬だけではうまくいかずかかりつけの先生はお手上げ状態。
ここで大学病院を紹介されます。
大学病院で精密検査を行って何か悪いところがあるか見てもらってくださいということでした。
さすがに大学病院まで紹介されてなにをされるのかドキドキでしたがまずやったことがレントゲン撮影。
子宮をレントゲンで撮影をし、形状を診察しました。
稀に子宮口の形状が良くなく流産しやすい人がいるらしく、その場合は手術で改善をはかることになるようです。
私たちの場合は特に問題ありませんでした。
そして血液検査。先天性血栓形成素因というのが無いか調べました。
これは、簡単に言ってみると血液が固まりやすくないかを調べることです。
これも不育症の原因の一つになっているようです。
こちらも、問題はありませんでした。
やらなかったけど夫婦の染色体検査
もう1つ大学病院で進められたのが私と妻の染色体の検査です。
親側に、染色体に異常があると子供にも染色体異常がおき流産しやすくなるという説明でした。
これについてはどちらかに異常が万が一あったらもめる原因にもなるし、結果染色体に異常があっても治療方法はない。
ただ、染色体に異常があると分かるだけなのです。
私達には必要ない検査のように思えました。
そこまで追求してまで子供が必要か?とも考えると、そうでない気がしたのでこの検査は受けませんでした。
絨毛染色体検査
大学病院では異常は見つけられず結局医療行為は振出しに戻りました。
その後、4回目の妊娠をしたのですが、結果はまた流産。
完全流産ではなかったので、処置が必要でした。
その時に勧められたのが絨毛染色体検査です。
お腹の子の染色体を調べて異常のあるなしの検査をしてもらうのです。
この時は、一泊入院して行いました。
麻酔を使っての手術になったのですが、こちらは全身麻酔のため、特に何かを感じることもなく終了したようです。
脱線しますが、手術前日に行われた検査が、人生で三本の指に入る位に痛かったと話していました。
子宮の様子をみる為だったらしいのですが、麻酔無しで内臓引っ掛かれたような痛みだったようです。
考えただけでも痛い…
ちなみにお腹の子に染色体の異常があれば流産は仕方がないことだそうです。
染色体異状で生まれてくるとダウン症などを発症する場合が多いと説明がありました。
染色体に異常がない状態なのに流産していると、なにか別のところに問題があると考えられるので、そこを判断するために絨毛染色体検査を行いました。
この絨毛染色体検査、保険効かないので結構な金額でした。
お医者さんの説明としては検査するのは妻ではなくお腹の子なので保険適用外なのだそうです。
この検査に関しては、子供が欲しくていろいろ検査してるんだから保険適用できるように、これから国にも動いてもらいたいところです。
結果、絨毛染色体検査で染色体に異常が見つかり、今回は流産していても不思議ではないと診察されました。
子宮卵管造影検査もしました
4人目の流産後にしばらくしてから勧められたのは、子宮卵管造影検査でした。
子宮ではなく、卵管に問題がないかを調べるのです。
事前説明では、「軽い生理痛くらいの痛さ」「術後30分くらい休んだら帰宅できる」
とのことでしたので、特に調べることもせずに当日妻一人で病院に向かいました。
ところがこれ、めちゃくちゃ痛かったらしいのです。
生理痛なんてものじゃなく、痛くて声も出ないほどの痛みだったと妻は語っています。
術後も30分どころか、1時間近く動けなく看護師さんに心配されたそうです。
そして、この検査の結果も異状無しでした。
結局原因は不明でした
ここまでが私たちが行った治療内容です。
結局その後の妊娠で長女が無事産まれましたが特に漢方薬を飲み続けたくらいしかやっていることはありません。
なので、多分原因は最初からなかったんじゃないかと今では考えてます。
たまたま、本当に運が悪く何回も流産してしまったんだと思います。
現在、不育症で悩んでいる方の中には自分が悪いからうまくいかないのではないかと考えている方も少なくないと思います。
でも、検査をして異状がなければ本当に異常がないんだと思います。
しかし実際はよく言われていました。
治療すれば治るんでしょう?
○○さんも不妊治療して子供産んだじゃない!
これを繰り返し言われ、子供がいないことは不幸だとでもいうかのような事もたくさんありました。
結果、心を病んで精神科受診。適応障害と診断されてしまうのですが。
でも不育症で、流産を繰り返してしまうのは、本当に誰も悪くないのです。
親もお腹の子も誰も。
ただ、偶然が重なって運が良くなかっただけ。
余り思い詰めずに妊活に励んでもらえたらと思います。
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